これから先に思うこと(2020年12月)
小野
2020年は人々の生活が大きく一変してしまった年だった。
去年の今頃の私は、まだ年の瀬ムードに浮かれつつ、日々の雑事に追われていた。
また、新しくやってくる年に大きな希望を抱いていた。
今年は母が入院したこともあり、今後の身の振り方について深く考え直した年だった。
母の入院中、親なき後、私の生活はどうなってしまうのだろうと、孤独感にさいなまれ、眠れない夜をいくつも過ごした。眠る前に薬を服用しているので実際は3時間くらい眠れているのだが、眠りについても悪夢にうなされて、真夜中に汗をびっしょりかいて起き、そこから一睡もできなくて辛かった。
母が退院してからは精神的に安定して気持ちも落ち着き、ぐっすり眠れるようになった。
今は母が通院のみで比較的安定している。私も最近は不眠時の薬をあまり飲まなくなった。昨日もなかなか眠れなかったのに、時間が経つと眠気がじわじわやってきて、しっかり眠れたので調子が良く、今日の母の通院付き添いも無事終えることができた。
精神の病があるなしにかかわらず、きちんと食べてきちんと眠ることはとても大切だと思う。
朝までぐっすり眠れたときは朝食も美味しいし、家事をこなすのも楽しい。寒い日や雨の日の朝のゴミ出しも全然苦にならない。
私は今年ひとつ学んだことがある。人はどんな逆境にあっても諦めて絶望してはいけないということだ。眠れなくて寂しい夜もいつか懐かしい思い出に変わる。人は苦労した分だけ思いやりや慈悲の心が持てるようになる。自分だけが苦労しているわけではないのだとつくづく思った。
これからも困難や苦労がやって来ると思うが、これから先のことは流れに乗っていけばいいと思うし、なるようにしかならないと思うのであまり気に病まないようにしようと思う。
母の体調がもう少し落ち着いたら、オープンで仕事を探したい。まだだいぶ先になるかもしれないけれど、まずは母の体調が一番大切なので、親孝行ができるときにきちんとしておこうと思う。今まで育ててくれた恩を返すのはきっと今しかないと切に思う。
やがて山を越え、谷を越えて、一歩一歩進んだ道の先に、また新たな出会いや希望が待っていると信じて、大切に毎日を過ごしていきたい。
今年もたくさんの人の優しさに触れた。仲間や友人の暖かい励ましの言葉や優しさにどれだけ助けられてきたことだろう。
命があることに感謝して、やがて時が過ぎ、生命の灯りが燃え尽きるまでゆっくりじっくり歩いていきたい。
たいそうなことを書いてしまったが、今年の終わりの月にしみじみ思う。
冬の空気が冷たいけれど、心は凛としている。明日も良い日でありますように…。